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      いまの時代を過ごすのに相応しいファッションとは、どんなものなのか? スタイルのあるクリエイターの日常からそのヒントを探し出す連載「New Daily Life」。今回登場するのは、メディアを通してさまざまなレシピを披露してきた料理研究家のコウケンテツさん。決して気取ることなく、優しく丁寧においしい料理をつくる方法を伝授する姿は、多くの人から共感と支持を獲得しています。それと同時に、料理家らしい清潔感を感じさせるスタイルも彼の魅力といえるでしょう。

      「年齢と共に着る服が変わってきました。若い頃は質よりも量。いろんな服を着たいと思っていたけど、歳を重ねるにつれて生地感や着たときの気持ちよさを気にするようになりました。いまは妻と3人の子供がいるし、料理家という仕事をする上で動きやすくて清潔感のある服を着るように心がけています。なのでシャツを着ることがすごく多くて、クローゼットの中はシャツだらけ。オンもオフもスタイルは変わらず、シャツにラフなパンツを合わせる感じです。すると、朝に鏡の前で悩まなくて済むんですよ(笑)」

      自ら「シャツ好き」と話すコウさんですが、20代の頃からそのラインナップの中にポール・スミスのものも含まれていたと続けます。

      「当時は大阪に住んでいたので、難波にあるポール・スミスのお店によく行っていました。細かな花柄のシャツが流行っていた頃、バイト代をはたいてそうしたデザインのシャツを買って着ていたのを覚えています。それが僕の勝負服だったんです(笑)。ポール・スミスって色や柄の使い方が印象的。同じイギリス出身のポール・ウェラーがぼくは好きで、なんとなく彼とポール・スミスって通じるところがありますね。トラディショナルなスタイルをリスペクトしながらも、その時代を象徴するような着こなしを柔軟に取り入れていて、とても手本になります」

      時折、爽やかな笑顔を見せながら軽快なトークで場を和ませるコウさん。そうした明るい表情に、ストライプで鮮やかに彩られたシャツがよく似合っています。

      「普段は無地の服を着ることが多いけど、たまにこうした彩り豊かな服を着るとやっぱり気分が上がりますね。歳を取るとどうしても着る服がシンプルになってくる人が多いと思うんですよ。ぼくも服に負けちゃうような気がして避けてしまうときもあるんですけど、一度袖を通すとガラッと気持ちを上向きにしてくれる。このパンツもタックが入っていてトラッドなんだけど、どこかカジュアルなムードがあってポール・スミスらしいアイテムですよね。生地感がよくて穿いていて気持ちがいいし、この深みのあるグリーンがかっこよくて、また気分が上がる。そう考えると服とメンタリティの繋がりって深いんだなと思いますね」

      カラフルな服をまといながら料理をつくるコウさんの姿は、華麗そのもの。リズミカルに順序よく手順を進めていきます。「料理もファッションも人のライフスタイルを表すもの。そういう意味で共通点を感じる」とコウさんは語ります。

      「“衣食住” っていう言葉があるくらいなので、ファッションと料理の共通点は当然たくさんあると思うんです。素材からこだわって料理をしたり、ファッションを表現する人がいる一方で、そんなの気にせずラフに楽しむ人もいる。人それぞれ自分なりの楽しみ方を追求していれば、僕はどちらでもいいと思うんです。僕は料理家だから『料理はこだわってつくってほしい』って考えていた時期もありました。でも、いまはそうした考えもなくなってきましたね。だって、料理にこだわらずに、そのパワーを自分の好きなことに費やしてもいいわけですから。人それぞれスタイルがあっていいと思う。すごく多様性を重んじる時代になってきましたよね」

      コウさんに料理家として大事にしていることを訊ねると「いままで培ってきたことを忘れること」という返答が。そこに現在進行系のコウさんのスタイルがありました。

      「毎朝着る服を選ぶのと同じように、人間の気分ってその日その日で変化しているんですよ。僕も『今日は料理するぞ!』と意気込む日があれば、『疲れているからつくりたくない』っていうときもあって、その気持ちに素直に生活するようになりました。いままでは『料理研究家だからきちんとがんばらなきゃいけない』っていう気持ちに支配されていたんですけど、そうじゃなくていいんだって思うと、スッと気持ちが軽くなったんです。いま社会が大変な状況だからこそ、肩の力を抜くときもあっていい。1年前にYouTubeの番組をはじめたんですけど、みなさんにもっとラクに料理をしてほしいと思いながらつくっています。そういう雰囲気が伝わっていたら嬉しいですね」

      シャツ¥19,800、トラウザーズ¥33,000、ベルト ¥15,400(すべて税込)

      閉塞感が漂う世の中だからこそ、息抜きが必要だとコウさんは説きます。自身にとってのそれがゴルフ。「1日20時間くらいゴルフのことを考えている(笑)」と冗談を交えながら話します。

      「ぼくはやっぱり道具が好きなんですよ。料理もそうですよね。昔はテニスをしていて、自分でラケットのガットを張り替えたり、グリップを巻いたりしてました。だからゴルフも絶対ハマってしまうと思って避けていたところがあるんですけど、仕事でお世話になっている人に誘われたことをきっかけにスタートしたら、まんまと魅了されてしまいました(笑)」

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      コウさんがゴルフにハマってしまった理由は道具だけではありません。「人それぞれスタイルがあっていい」と語っていたように、ゴルフにもそうしたプレイヤーたちのスタイルを垣間見ることができます。そこに面白さを見出しているのだとか。

      「ゴルフをしていると人間の素の部分があらわになってくる。例えば、ちょっとでもスコアをよくしたくてズルしてしまう人がいたり、打ったボールがバンカーに入ってしまったときに、次の一手で果敢にカップを狙うのか、はたまた安全な道に打ってからグリーンを狙うのか。立ち振る舞い、戦略にその人の個性が出るんです。ゴルフ中は人の動きを観察してしまう。それが面白いんです」

      コースに出るのは年に5回ほど。でも、毎週の練習は欠かしません。この日はポール・スミスの服を着て練習場にあらわれたコウさん。笑顔のマークが特徴的なポロシャツは、PS ポール・スミスのアイテムで、デザイナーであるポール・スミスのポジティブなマインドを表現した一着。一方、トラウザーズはストレッチが効いていて、美しいシルエットを描きながら動きやすさも確保したアイテムです。

      「この服もやっぱり上がりますね。発色がきれいですごく爽快な気持ちにさせてくれます。ゴルフは自分の好きなことだからこそ、もっと自由に着こなしを楽しみたい。この笑顔のマークは、そういうときにピッタリの服ですよね。コロナによってこういう時代になってしまったからこそ、目の前にある楽しみをもっと充実させることが大事。ポール・スミスのそうした前向きな精神というか、教えが服を通して伝わってきます。トラウザーズも生地が伸縮して動きやすいし、なによりゴルフがしやすいんですよ。スポーティなデザインじゃないのに、こうした場面でも着られるというのは嬉しいですね」

      姿勢を整え、素早くクラブを振り、的確にボールに当ててナイスショットを連発するコウさん。料理と同様に、ゴルフも本気であることが伝わってきます。

      「どうやってカップを目指すかというのは、どうやって料理を完成させるか、というプロセスを考えることにも似ています。だからゴルフも料理も事前の準備やイメージが大事。ただ、どれだけ準備をしていても、想定通りいかないこともある。だけどそこで落ち込まずにそれを楽しめるようになったら、きっと人生も豊かになるはずです。そうするには、ガチガチに考えていたらダメ。きっちりやろうとすると変な力が入って視野が狭くなってしまうから、気楽に考えることもときには必要なんです」

      ジャケット¥126,500、ポロシャツ¥9,900、トラウザーズ¥19,800、ソックス ¥2,420、スニーカー ¥55,000、サングラス¥22,000、ウォッチ¥42,900(すべて税込)

      料理研究家としてのプライドを持ちながら、一方ではそれを押し付けず、個々のスタイルを尊重する。コウさんのそうした柔軟な考え方は、変化に対応することが望まれる現代において大事なことなのかもしれません。

      「外食の機会が減って、家のご飯をがんばらなきゃって思っている人も多いと思うんです。だけどそれをがんばりすぎず、たまにはいい加減になってもいいと思うんです。だけど、僕はなにもしない人には厳しくありたい。お父さんは仕事がんばっているから、家事や日々のご飯づくり、子育て、地域の活動などなど…をしなくていいというのはもはや通用しません。食卓、家庭、地域はみんなでつくるもの。家族で支え合いながらよりよい環境をつくっていくのがベストだと思います。料理研究家として、今後は料理を紹介するだけじゃなくて、そうした考え方も浸透させたいですね」

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      コウケンテツ

      料理研究家。大阪府出身。テレビや雑誌、講演会など、さまざまなフィールドで活躍し、旬の素材を生かした簡単でヘルシーなメニューを提案。3児の父でもあり、自身の経験をもとに、親子の食育、男性の家事・育児参加、食を通してのコミュニケーションを広げる活動に力を入れている。2020年には自身のYouTubeチャンネルを開設した他、著書『本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ』(ぴあ)を刊行。

      Produced by Rhino inc.


      Cooperation by スイング碑文谷