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Crashed Bicycle

ポールは、自転車の事故がどのようにすべてを変え、デザインと創造性の世界への新たな道を切り開いたのかを語ります。

12歳から17歳までの間、僕の夢はプロの自転車レーサーになることだった。実現はできなかっただろう ― 僕はそれほど勇敢でも、優秀でもなかったのだ。だがある日、トレーニングをしていたときに、頭を下げて、そして、バディ・ホリーのような縁が太いサングラスをかけていたせいで、おそらく死角ができていたのだと思うが、僕は止まっている車の後ろにフルスピードで突っ込んだ。

トランクにぶつかって、ボンネットに落ちた。立ち上がろうとすると、骨―大腿骨―が左の太ももから飛び出ていた。ものすごく恐ろしかった。大腿骨だけでなく、膝蓋骨も、肋骨も、鎖骨も、指の骨も、鼻の骨も折れていた。僕は病院に担ぎ込まれ、3 カ月入院した。

入院期間のほとんどは、牽引治療を受けていて、左足を伸ばして宙に吊られていた。その当時、ノッティンガムは炭鉱地帯で、僕のいた病棟には、炭鉱内で事故にあった人がたくさんいた。たいていは天盤が崩れたときの事故だった。そこは事故病棟で、バイクの事故にあった人もたくさんいた。「タンナップ」ボーイズたちが、ノートンやトライアンフに乗っていた時代だった。僕が入院している間に、病棟で16人が亡くなった。それまでは死についてなど考えたこともなかったので、僕にとっては成長のきっかけとなる経験だった。

病棟では友人ができて、同じ時期に退院した数人に、連絡を取り合おうと言われた。町の中心にあるベルというパブで会う約束をし、僕はそこで、地元のアートスクールの学生たちとたくさん知り合うようになった。彼らはファッションやグラフィックデザイン、ファインアート ― 僕はそれが何なのかさえ知らなかった ― を学んでいて、それまで僕が会ったことのある人たちとはまったく違っていた。

オスカー・ココシュカやワシリー・カンディンスキーといった名前を耳にすると、とても興味をそそられた。彼らは僕にまったく新しい世界を開いてくれた。その中にジャネット・キャンベルという女の子がいて、彼女は父親に小さな洋服店を作ってもらうところだった。

僕は手を貸してほしいと頼まれた。あまりにも突然、僕は18歳にして、物件探しを手伝い、事務弁護士や不動産業者と相談し、賃貸契約について話し合った。そして、ショップの内装やオープンを手伝った。バードケージというショップで、彼女は若い女性向けの服をデザインし、2 階でそれを制作して、1 階で販売した。

僕はウィンドウディスプレイなど、様々なことを手伝った。彼女は忙しくなった頃、フルタイムで働かないかと僕にたずねた。そして、僕はクリー＆フレッチャーを辞めて、しばらくするとミシンを最上階に移動して、2 階でメンズ部門を始めた。その後、自分のショップを開くまで、そこを切り盛りした。

その5 年か6 年の間に、僕はたくさんのことを学んだ。あの自転車事故が起こらなければ、すべてはどうなっていたかなんて全く想像もつかない。