パブロ・ピカソ没後50年の節目に、アーティスティック・ディレクターにポール・スミスを迎え、セシル・デブレイとジョアン・スネッシュがキュレーションを手がけた展覧会が、パリ国立ピカソ美術館にて開幕します。カラフルで没入感たっぷりの展覧会の舞台裏をご紹介しましょう
パブロ・ピカソ没後50年の節目に、アーティスティック・ディレクターにポール・スミスを迎え、セシル・デブレイとジョアン・スネッシュがキュレーションを手がけた展覧会が、パリ国立ピカソ美術館にて開幕します。カラフルで没入感たっぷりの展覧会の舞台裏をご紹介しましょう
「子供は誰でも芸術家だ。問題は大人になっても芸術家でいられるかどうかだ」というパブロ・ピカソの言葉は有名です。ポール自身は謙虚な人柄もあり、自分とピカソを比べることなどは決してしません。しかし、創造性に対するふたりの童心あふれる姿勢には相通ずるものがあることは明らかでしょう。そして、パリ国立ピカソ美術館からこの伝説の芸術家の作品を集めた新しい没入型展覧会のアートディレクションを依頼されたとき、ポールはまさにそうした姿勢でこの企画に取り組みました。
ピカソの没後50年を記念して開催される「PICASSO CELEBRATION: THE COLLECTION IN A NEW LIGHT!」は、5年にわたる制作期間を経て、2023年3月7日にパリ国立ピカソ美術館にて開幕します。ポール自身がアーティスティック・ディレクターを務め、館長セシル・デブレイとジョアン・スネッシュがキュレーションを手がけるこの展覧会は、ピカソの幅広い作品を、ひとひねり加えて紹介するユニークなものとなっています。
「子供は誰でも芸術家だ。問題は大人になっても芸術家でいられるかどうかだ」というパブロ・ピカソの言葉は有名です。ポール自身は謙虚な人柄もあり、自分とピカソを比べることなどは決してしません。しかし、創造性に対するふたりの童心あふれる姿勢には相通ずるものがあることは明らかでしょう。そして、パリ国立ピカソ美術館からこの伝説の芸術家の作品を集めた新しい没入型展覧会のアートディレクションを依頼されたとき、ポールはまさにそうした姿勢でこの企画に取り組みました。
ピカソの没後50年を記念して開催される「PICASSO CELEBRATION: THE COLLECTION IN A NEW LIGHT!」は、5年にわたる制作期間を経て、2023年3月7日にパリ国立ピカソ美術館にて開幕します。ポール自身がアーティスティック・ディレクターを務め、館長セシル・デブレイとジョアン・スネッシュがキュレーションを手がけるこの展覧会は、ピカソの幅広い作品を、ひとひねり加えて紹介するユニークなものとなっています。
「パリ国立ピカソ美術館は、私に新しい解釈を提供するための全権を惜しみなく与えてくれました。本当に光栄なことで、身の引き締まる思いです」とポールは語ります。ポール・スミスのパリのオフィスのすぐ近くにあるこの美術館は、ポールの長年のお気に入りであり、世界でも最も重要なピカソ作品のコレクションのひとつを所蔵しています。
さて、20世紀で最も影響力のあり、時代を象徴する芸術家のひとりであるピカソを正しく表現するにはどうしたらいいのでしょう。ポールは、美術品を含むあらゆるものの熱心な収集家であり、鑑賞家でもありますが、ピカソの専門家を自称してはいません。そこで、自身を象徴する色使いやストライプ、スケッチ、抽象的なフォルムなど、より直感的かつ個人的な視点で、巨匠の膨大な作品群と向き合いました。
「パリ国立ピカソ美術館は、私に新しい解釈を提供するための全権を惜しみなく与えてくれました。本当に光栄なことで、身の引き締まる思いです」とポールは語ります。ポール・スミスのパリのオフィスのすぐ近くにあるこの美術館は、ポールの長年のお気に入りであり、世界でも最も重要なピカソ作品のコレクションのひとつを所蔵しています。
さて、20世紀で最も影響力のあり、時代を象徴する芸術家のひとりであるピカソを正しく表現するにはどうしたらいいのでしょう。ポールは、美術品を含むあらゆるものの熱心な収集家であり、鑑賞家でもありますが、ピカソの専門家を自称してはいません。そこで、自身を象徴する色使いやストライプ、スケッチ、抽象的なフォルムなど、より直感的かつ個人的な視点で、巨匠の膨大な作品群と向き合いました。
「ピカソの比類なき精神と作品に最大限の敬意を払いつつ、ユーモアと遊び心を随所に盛り込んでいます」
PAUL SMITH
「ウィットに富み自由奔放なポール・スミスは、一風変わったやり方で作品を並べて展示することで、思いがけないディテールを浮き彫りにします。彼の目を通して、独創的で愉快な、そして絶えず実験的であったピカソを再発見することができるのです」と、パリ国立ピカソ美術館の館長でキュレーターのセシルは語ります。「色彩を愛し、スペクタクルの世界に魅了され、日常のあらゆるものにインスピレーションを受けるポールは、ピカソのアプローチに、自分自身のモノやイメージとの関係性と重なるものを数多く見出しました」
今回の展覧会ではポールの好奇心あふれる目を通して見たピカソの作品を、タイトル「In A New Light」が示すように新しい視点で表現していますが、ピカソ自身への多大な敬意も忘れてはいません。「制作過程は驚くほど自然で、テンポが速く、直感的なものでした。もしピカソが現代に生きていたら、コミュニケーションやプレゼンテーションに対する現代的なアプローチに興味を持ったに違いないと考え、展覧会の各展示室でそれを表現しようと試みました。ピカソの比類なき精神と作品に最大限の敬意を払いつつ、ユーモアと遊び心を随所に盛り込んでいます」とポールは語ります。
「ウィットに富み自由奔放なポール・スミスは、一風変わったやり方で作品を並べて展示することで、思いがけないディテールを浮き彫りにします。彼の目を通して、独創的で愉快な、そして絶えず実験的であったピカソを再発見することができるのです」と、パリ国立ピカソ美術館の館長でキュレーターのセシルは語ります。「色彩を愛し、スペクタクルの世界に魅了され、日常のあらゆるものにインスピレーションを受けるポールは、ピカソのアプローチに、自分自身のモノやイメージとの関係性と重なるものを数多く見出しました」
今回の展覧会ではポールの好奇心あふれる目を通して見たピカソの作品を、タイトル「In A New Light」が示すように新しい視点で表現していますが、ピカソ自身への多大な敬意も忘れてはいません。「制作過程は驚くほど自然で、テンポが速く、直感的なものでした。もしピカソが現代に生きていたら、コミュニケーションやプレゼンテーションに対する現代的なアプローチに興味を持ったに違いないと考え、展覧会の各展示室でそれを表現しようと試みました。ピカソの比類なき精神と作品に最大限の敬意を払いつつ、ユーモアと遊び心を随所に盛り込んでいます」とポールは語ります。
そのすべてをここで取り上げることは不可能ですが、展覧会ではキュビスム、青の時代、彫刻、コラージュ、肖像画、衣装、陶芸、ビオモーフィズム(有機的形態造形)、演劇とファッション広告など、ピカソの膨大な作品を幅広いテーマで追求しています。
最初の展示室には、ピカソの象徴的な作品であり、自転車のパーツで作られた「雄牛の頭部」(1942年)がハンドルバーで装飾された壁とともに展示されており、ポールの生涯にわたる自転車への愛情を表現しています。館内を進むと、ピカソが愛用していたブルトンTシャツへのオマージュである展示室があります。そしてピカソと動物との関係を探る、ポールの大好きな展示室、Bestiary(ベスティアリー)は、ポールらしい一風変わったスタイルで、一対のヤギがいる写真スタジオを中心に構成されています。さらに、ポール・スミスの長年のコラボレーターであるThe Rug Company(ザ・ラグ・カンパニー)による、特注のシグネチャー・ストライプの巨大ラグが置かれた展示室もあります。
そのすべてをここで取り上げることは不可能ですが、展覧会ではキュビスム、青の時代、彫刻、コラージュ、肖像画、衣装、陶芸、ビオモーフィズム(有機的形態造形)、演劇とファッション広告など、ピカソの膨大な作品を幅広いテーマで追求しています。
最初の展示室には、ピカソの象徴的な作品であり、自転車のパーツで作られた「雄牛の頭部」(1942年)がハンドルバーで装飾された壁とともに展示されており、ポールの生涯にわたる自転車への愛情を表現しています。館内を進むと、ピカソが愛用していたブルトンTシャツへのオマージュである展示室があります。そしてピカソと動物との関係を探る、ポールの大好きな展示室、Bestiary(ベスティアリー)は、ポールらしい一風変わったスタイルで、一対のヤギがいる写真スタジオを中心に構成されています。さらに、ポール・スミスの長年のコラボレーターであるThe Rug Company(ザ・ラグ・カンパニー)による、特注のシグネチャー・ストライプの巨大ラグが置かれた展示室もあります。
「従来の展覧会は、当たり前ですが、作品を客観的に紹介することが多いでしょう。しかしこの展覧会で私は、ピカソの類まれな人生と文化遺産に敬意を払いながら、私なりの解釈を全面的に反映させたかったのです」とポールは語ります。「それぞれの部屋は、彼の作品に対する私の解釈と、私のキャリアを通していかに彼からインスピレーションを受けてきたかを表現しています」
そして、ポール、セシル、パリ国立ピカソ美術館は、アートとデザインの世界にピカソが今もなお影響を与え続けていることを強調するために、現代作品の展示にも取り組みました。本展では、現代アーティストのGuillermo Kuitca(ギレルモ・クイッカ)、Obi Okigbo(オビ・オキグボ)、Mickalene Thomas(ミカン・トーマス)、Chéri Samba(シェリ・サンバ)らの作品をピカソの傑作とともに展示することで、その遺産に文脈を与えたり、場合によっては異議を唱えさせることも試みています。
「このプロジェクトで私が最も伝えたかったのは、遊び心と喜びです。それは私のアートやデザインに対する姿勢でもあるのです。ピカソの作品を知っている人はもちろん、初めて鑑賞する人にも楽しんでもらえるような内容になればと思います。作品をまさに新しい視点(in a new light)で見ることができます」とポールは語ります。
「従来の展覧会は、当たり前ですが、作品を客観的に紹介することが多いでしょう。しかしこの展覧会で私は、ピカソの類まれな人生と文化遺産に敬意を払いながら、私なりの解釈を全面的に反映させたかったのです」とポールは語ります。「それぞれの部屋は、彼の作品に対する私の解釈と、私のキャリアを通していかに彼からインスピレーションを受けてきたかを表現しています」
そして、ポール、セシル、パリ国立ピカソ美術館は、アートとデザインの世界にピカソが今もなお影響を与え続けていることを強調するために、現代作品の展示にも取り組みました。本展では、現代アーティストのGuillermo Kuitca(ギレルモ・クイッカ)、Obi Okigbo(オビ・オキグボ)、Mickalene Thomas(ミカン・トーマス)、Chéri Samba(シェリ・サンバ)らの作品をピカソの傑作とともに展示することで、その遺産に文脈を与えたり、場合によっては異議を唱えさせることも試みています。
「このプロジェクトで私が最も伝えたかったのは、遊び心と喜びです。それは私のアートやデザインに対する姿勢でもあるのです。ピカソの作品を知っている人はもちろん、初めて鑑賞する人にも楽しんでもらえるような内容になればと思います。作品をまさに新しい視点(in a new light)で見ることができます」とポールは語ります。
「PICASSO CELEBRATION: THE COLLECTION IN A NEW LIGHT!」は2023年3月7日から8月27日まで、 パリ国立ピカソ美術館で開催。この展覧会は、フィリップス、ファロー&ボール、ナターシャ、フランソワ=グザヴィエ・ド・マルマンの寛大な支援によって実現されました。
「PICASSO CELEBRATION: THE COLLECTION IN A NEW LIGHT!」は2023年3月7日から8月27日まで、 パリ国立ピカソ美術館で開催。この展覧会は、フィリップス、ファロー&ボール、ナターシャ、フランソワ=グザヴィエ・ド・マルマンの寛大な支援によって実現されました。
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