今回は、緊張をほぐして座を和ませる役割もあり、ちょっとしたいたずらの側面もあり、単なる遊び目的でもある、ポールのオフィスにあるいろいろな「役に立たない」オブジェを見ていきましょう。すると、実は思っていたよりもずっと役に立つことがわかりました・・・

ポールのオフィスの中で、可動式のおもちゃや機械仕掛けのおもちゃほど、ポールのユーモアのセンスを的確に象徴するものはないでしょう。私たちはこれを「役に立たない」オブジェと呼んでいましたが、実際にはそんなことはありませんでした。もちろん、紛れもなくおもちゃではあるのですが、非常に重要でプロフェッショナルとも言える要素である「遊び心」を持っています。

「私はちょっとしたいたずらが大好きなのですが、重要なのはタイミングです。適切なタイミングを見つけなければいけません。テクニックを磨く必要があるのです。私の父はタイミングを見計らうのが本当に上手でした」とポールは語ります。

実際、ポールはこの理由から、オフィスに初対面の来客があるときや重要なミーティングで、よく緊張をほぐすためにいたずらを活用しています。もちろん会話のきっかけにもなり、リラックスした雰囲気を作り出してくれるのです。「これは父が教えてくれたことです」とポールは語ります。「父は自分でも気がつかないうちに、人にリラックスしてもらうための打ち解け方を教えてくれていました。これは緊張しているときに気を紛らわすのにも有効な手段です」と付け加えます。

ノッティンガムで最初の小さなショップを開いたときにもポールはこのテクニックを使っていました。「廊下を通り、頑丈なドアを抜け、窓のない部屋に入らなければならなかったので、『やあ、こんにちは。パリから帰ってきたところなんだけれど、こんなものを見つけたんだ。面白いでしょう？』と言えるような、何か興味深くて珍しいものがいつでもあるようにしていました。そうすると会話も弾み、お客さんもリラックスしてくれたのです」とポール。言われてみれば、決して役に立たないというわけではなさそうです。それでは、ポールのコレクションの中から最も役に立つ、役に立たないオブジェを6つご紹介しましょう。